令和2年第2回(3月)定例会  所信表明

 それでは、令和2年第2回伊予市議会定例会に当たり、市政に取り組む所信の一端を申し述べ、その後、今回上程しております議案の提案理由を申し上げます。
 今年は東京2020オリンピック・パラリンピックが開催される年であります。昨年のラグビーワールドカップと同様に、日本国中がスポーツを通して感動を共有するとともに、台風等で被災された皆様を勇気づける一助になることを心より期待をしたいと存じております。
 さて、市長に就任して以来、痛切に感じておりますのが、地方自治体を取り巻く環境の変化であります。とりわけ地方交付税の削減と社会保障費の増大といった相反する収支バランスは、自治体の財政状況を硬直させ、柔軟な行政サービスの提供が困難になっております。加えて、高齢化の進行と人口の減少により、社会課題が複雑化、多様化してきております。限られた予算の中ではありますが、市民生活を支えるために、今必要とされる施策と未来への投資となる施策を組み合わせ、市民福祉の向上、地域の活性化に努めてまいる所存で気持ちを新たにしておるところでございます。


 また、今までに前例のないことも積極的に取り組むとともに、これまで取り組んできた施策を次の段階に発展させていくため、さらには長期的な施策の立案と地域の実態に即した施策を実行する組織へと進化させるために、組織機構の見直しにも着手したいと真剣に考えているところでございます。


 それでは、総合計画の体系ごとに今後予定しております重要施策を申し上げます。

1.快適空間都市の創造 

 最初に、快適空間都市の創造では、大規模自然災害が発生しても機能不全に陥らず、迅速な復旧・復興が可能となる強靱な地域を目指し、事前防災及び減災に係る施策を総合的かつ計画的に進めていくための国土強靱化地域計画を策定をいたします。
 同じく、住みやすい都市空間づくりでは、都市再生整備計画事業により米湊小林池を防災広場として整備してまいるわけでございます。小林池防災広場は、平常時はスポーツやレクリエーションなど地域住民の交流の場として利用していただき、災害時には、避難場所や救援活動等の拠点、応急仮設住宅の建設場所としての利用を想定したオープンスペースを確保することといたしております。設置する施設及び遊具は、炊き出し用のかまど機能を備えたベンチや救護用テントとして利用できるあずまやなど、防災機能を兼ね備えたものを検討しており、地元関係者の御意見を踏まえた上で決定してまいる所存であります。
 また、都市計画マスタープランに基づき、市街化調整区域や農地などの土地についても、地域の特性に応じた施策を展開してまいります。
 そのほか、しおさい公園野球場のスコアボードが老朽化しておりますので、これを改修し施設の充実と利便性の向上を図ってまいります。


 同じく、人に優しい道路、交通体系づくりでは、コミュニティバスあいくるについて、5年にわたる実証運行期間中の実績や利用者の御意見をもとに、路線及び運行時刻等を大幅に見直し、4月1日から本格運行を開始いたします。
 同じく、情報化社会に対応した基盤づくりでは、マイナンバーカードの普及に向けた取り組みとして、マイナンバーカード交付円滑化計画を策定し、カードの交付及び利活用の推進に努めてまいります。
 同じく、安らぎのある住環境づくりでは、平成22年度に策定した市営住宅長寿命化計画を改定し、長寿命化のための維持管理等の取り組みを定め、計画的、効率的な更新や修繕を図り、更新コストの削減と事業量の平準化に努めてまいります。
 同じく、潤いのある水環境づくりでは、大規模災害に備え、上水道区域における耐震化基本計画をもとに、水道施設の耐震化工事を着工し、引き続き安定給水及び水源の確保に努めてまいります。
 同じく、安全・安心に暮らせる災害に強いまちづくりでは、市民が自らの命は自らが守る意識を持ち、行政がそれを全力で支援するという住民主体の防災対策への転換が求められる中にあって、防災意識の向上対策の推進策の一つとして、自主防災会との連携を基軸に人的及び財政的な支援や地域の防災リーダーたり得る防災士の養成など、引き続き市民の防災意識及び地域の防災力の向上を追求する所存でもございます。今年は県と中予の市町の共催による愛媛県総合防災訓練が今年夏8月29日土曜日に伊予市を舞台に実施されることとなっております。双海地域を中心に市内各所で関係機関や市民が連携した訓練が展開される予定でございますが、この経験を地域の防災力向上に生かしてまいりたいと考えております。
 また、災害情報伝達手段の確立対策の一つとして、また災害時に住民が自主的に避難行動を起こすことのできる環境整備の一環として、主に土砂災害特別警戒区域内の世帯に防災行政無線戸別受信機を配布することといたしております。


 同じく、循環型社会構築に向けた環境づくりでは、廃棄物対策について一般廃棄物処理実施計画を着実に推進し、ごみの減量化と資源化率の向上に取り組むとともに、市民、事業者及び行政がそれぞれの役割を認識し、協働による一体となった持続可能な循環型社会の構築に努めてまいります。
 また、環境パトロールによる巡回監視を実施し、不法投棄の早期発見と未然防止に努めてまいります。
 地球温暖化防止対策につきましては、令和2年度が第3次実行計画期間の終了年度に当たることから、第3次実行計画からの取り組みを今後も継続的に実施するとともに、本市の行政事務事業における一層の温室効果ガス排出量削減及び省エネルギー化を図るため、第4次実行計画を策定し、より実効性の高い地球温暖化対策の実施により温室効果ガスの削減を目指してまいる所存であります。

2.健康福祉都市の創造
 次に、健康福祉都市の創造では、次世代を担う子どもたちの育成支援として、伊予市子ども・子育て支援事業計画の第2期計画に基づき、子育て支援の着実な実施に向けた取り組みを推進してまいります。
 また、伊予市公立保育所の適正規模及び民営化基本方針に基づき、4月からとりのき保育所及びからたち幼稚園の民営化、また市内の公立としては初となる中山認定こども園の開園など、民間と公が協働して、柔軟で充実した保育サービスを提供し、地域の中で子どもを健やかに育てる体制の構築に努めてまいる所存であります。
 さらに、上灘保育所は、現在の園舎から移転し、既存の公共施設を利用するなど環境を整備してまいります。
 同じく、生涯にわたる健康づくりでは、本年4月から骨髄バンクドナー助成制度を創設し、骨髄提供者の経済的負担を軽減させることでドナー登録者の増加を図り、一人でも多くの移植を必要とされる方に十分な移植の機会が確保されるよう努めてまいります。
 また、10月からは、中学3年生を対象としたインフルエンザ予防接種助成として、接種費用の一部を市が負担していくこととしており、本市の将来を担う子どもたちを支援してまいる所存であります。
 同じく、健やかで生きがいの持てる高齢者福祉の実践では、老年人口比率が年々増加する中、伊予市高齢者福祉施設再編方針に基づき、健康寿命の延伸を目指し、介護予防や生きがい活動の充実を図ることを目的として、市内3カ所に生きがい活動センターを開設いたします。
 そのうち、中山生きがい活動センターについては、なかやま農業センター跡地に集会施設を備えた複合施設、中山コミュニティセンターとして、9月の開所を目指し建設工事に着手をいたしております。
 その他の施設についても利用実態に基づいた再編を行い、地域のふれあい活動の活性化を図ってまいります。
 また、本年は、介護保険制度運営の基本となる介護保険事業計画の見直しの年でもあります。過去の実績に基づき、介護保険の事業費の見込みから保険料の算定を行うこととなりますので、市民の皆様方の御意見をいただきながら第8期介護保険事業計画の策定を進めてまいります。
 さらに、独居高齢者への支援、敬老会の開催支援など、地域住民が主体となる取り組みへの支援を行い、自助・互助・共助・公助の役割分担を踏まえた上で、それぞれの取り組みの強化を図り、市民が相互に支え合う地域風土づくりを醸成し、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの深化を図ってまいる所存であります。
 同じく、心の通った社会福祉の推進では、みどり保育所跡地に未就学の障がい児へ日常生活の動作支援や集団生活になれるための支援を行う児童発達支援センターを開設するよう準備を進めております。

3.生涯教育都市の創造

 学校教育環境の整備充実として、小・中学校へのエアコン設置工事が3月末に完了いたしますので、今後は適切な稼働に努めてまいります。
 また、学校教育におけるICT、情報通信技術を活用した学習を推進するため、小・中学校における校内LAN整備に努めてまいります。
 さらに、学校給食では、国が示す学校給食摂取基準に沿った学校給食を提供するためには、給食費改定が必要となりますが、本市の将来を担う子どもたちの育成支援のため改定が必要な部分については、市単独費をもって補助を行うことといたしております。
 同じく、生涯にわたり学習できる環境づくり、個性豊かな文化の振興では、文化交流センターIYO夢みらい館が4月1日にオープンをいたします。あわせて、3月1日から立体駐車場も使えるようになります。文化芸術、生涯学習の拠点施設として、多様な文化活動や総合学習の事業推進を図り、本市の創造的な人づくり、まちづくりを目指してまいる所存でございます。

4.産業振興都市の創造

 魅力ある農業の振興として、農業振興センターのワンフロアのメリットを生かした指導や提案により、就農者の確保を図るとともに、就農後も継続して担い手の育成に努めてまいる所存であります。
 また、近年多発する台風等の気象災害に備えて、農業用ハウスの補強や保守管理等の対策を支援することで、災害に強い農業生産の基盤強化に努めてまいります。
 同じく、持続的な林業、水産業の振興では、令和元年度より国から配分されている森林環境譲与税を活用し、森林整備、担い手の確保や木材利用の促進、普及に努めるため、松山流域での森林管理推進センターを設立することといたしております。
 同じく、活力ある商業・工業の振興では、過疎化の急速な進行に伴う購買力の低下、商業者の高齢化と後継者不足による経営力の弱体化等の対策として、関係機関との連携、協力のもと、起業、創業支援に努めてまいります。
 同じく、賑わいのある観光の振興では、ふたみシーサイド公園の利便性向上とさらなる交流人口の増加を目指すために、施設全体の改修工事に着手をいたします。
 同じく、食と食文化を活かしたまちづくりでは、高校、大学、企業等との協働により、特産品フェアや物産商談会の開催、地域食材を使ったレシピの開発等に取り組み、SNS、ソーシャル・ネットワーキング・サービス等も通じて地域ブランド力の強化に努めてまいる所存であります。


5.参画協働推進都市の創造

 効率的で透明性の高い行財政運営の確立として、財政状況について迅速に情報を提供できるよう、昨年6月から本市の予算編成情報に関し、ホームページの拡充を図りましたが、令和2年度予算や財政事情の公表など、さらにわかりやすい情報発信をスマートフォン等を活用して行ってまいる所存でもございます。
 そのほか、東京2020オリンピック関連事業といたしましては、4月23日木曜日に本市のスポーツの聖地でありますしおさい公園をスタート地点として聖火リレーを行います。また、8月には本庁舎へのパラリンピック聖火の巡回が予定されており、国を挙げての一大イベントに本市も積極的に参加をしてまいる所存であります。
 最後に、少子化と人口減少を克服し、将来にわたって活力ある地域を維持していくため、有識者会議を経て2期目となるまち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し切れ目のない施策を推進してまいる所存でございます。
 私にとりまして、今年は市政運営を託された2期目の締めくくりを迎える1年でもございます。これまで議員の皆様をはじめ、多くの皆様に支えていただいたことに心から感謝を申し上げます。これまで同様、現場主義、即現場、即対応、動けば変わる、伊予市の明日及び目配り、気配り、思いやりをモットーに、全力で市政を推進してまいる所存でありますので、どうか議員各位におかれましては、引き続きの御助言、御高配を賜りますよう切にお願いを申し上げ、所信表明にかえさせていただきます。